京都の夏の風物詩として有名な伝統行事
五山送り火が2024年もお盆の終わりに執り行われます。
日程・時間は8月16日(水)20:00~です。
五山送り火とは、
お盆に迎えた先祖の霊をあの世に送り届けるため
京都の5つの山で火を灯す壮大なかがり火の行事です。
五山送り火の由来、見る方法など豆知識を解説します。
五山送り火の読み方
五山送り火は「ござんのおくりび」とよびます。
大文字焼きではなく、五山送り火です。
五山送り火はいつから?歴史
五山送り火は、京都の夏の一大イベントであるにもかかわらず
いつから始まったのかはよく分かっていません。
- 室町時代に松明を燃やし行われた万灯会(まんとうえ)が、
次第に山に点火されるようになり、盂蘭盆会(うらぼんえ)の
精霊送りの火となった説。 - 室町時代の15世紀の終わり頃に、
室町幕府8代将軍・足利義政(あしかがよしまさ)が始めた説。 - 江戸時代初期に、公家の日記に送り火の記述があり、
その後の文献にも見られるのでこの頃から行われるようになった説。
かつては他にも「い」「一」「鈴」「蛇」「長刀」といった送り火が
明治の初めごろまで存在したようです。
現在では、各山の町の人々が保存会を結成して維持しており、
京都市無形民俗文化財に登録されています。
京都の街は、送り火が終えることで秋が来るといわれています。
五山送り火の意味・魅力
一般的に送り火とは、お盆にお迎えしたご先祖さまの精霊(ショウライ)を
お盆の翌日に、再び冥府に送る仏教的行事です。
五山送り火は精霊をあの世に送るため、
京都の5つの山で「大文字」「左大文字」「妙・法」
「鳥居形」、「船形」が炎で浮かび上がります。
護摩木(ごまき)に名前や病名を書くと、病が癒えるという信仰があり
誰でも伝統行事に参加できるのも魅力のひとつです。
「船形」は西方寺の開祖である慈覚大師円仁が、唐からの帰路に暴風雨に遭ったとき、
「南無阿弥陀仏」と唱えたところ
無事到着できたという故事にちなんでいます。
五山送り火の時間・見えるところ
点火時間は次の通りで、燃焼時間は各30分間ほどです。
- 大文字(20:00)
- 妙法(20:05)
- 船形(20:10)
- 左大文字(20:15)
- 鳥居形(20:20)
全ての送り火が同時に見える場所はほとんどなく、
どれかを選んで観るのがいいようです。
ホテルの屋上など有料・予約制を行う所があります。
京都タワーの鑑賞プランは7月7日で受付終了しています。
五山送り火が見える場所
大文字:鴨川(賀茂川)丸太町橋~御薗橋・京都御苑(御所)
妙・法:北山通・京都ノートルダム女子大学・宝池自動車教習所付近
船形:賀茂川付近(北山大橋~西賀茂橋付近)
左大文字:西大路通(円町~金閣寺)
鳥居形:渡月橋・松尾橋付近・広沢池など
京都御所は建礼門~清和院御門の辺りが見やすいようです。
また、千日詣りの期間中である清水寺からも
左大文字・舟形・鳥居形が小さく見えるようです。
五山送り火を観る際の注意点です。
- 交通規制・混雑が発生する可能性がありますので、
早めに向かうか、公共交通機関をおすすめします。
また帰りも混雑するため、遠方の方は宿泊が理想です。 - 火災や事故を防ぐために、火気や花火は禁止されています。
- 暗い中での歩きスマホは危険です。
2024年の護摩木受付
灯篭流し(嵐山)
嵐山で、同日19~21時に灯篭流しが行われます。
亡くなった方の戒名などを書いた灯籠を桂川に流し、供養する行事です。
五山送り火の「鳥居形」と一緒に観ることができます。
※悪天候の場合は、中止や開始時間が遅れることがあります。
※灯篭を流したい場合は、
付近の中ノ島公園にて受付(12~20:30)があり、
有料(1基1200円)です。
五山送り火のグッズ
協賛グッズがあり、扇子・絵はがき・手ぬぐいが販売されます。
(数量限定)
【販売場所】
- 京都総合観光案内所 京なび(JR京都駅2F)
- 元離宮二条城 大休憩所内売店
- 市バス・地下鉄案内所
- 京扇堂オンラインショップ
まとめ
五山送り火は、京都の夏の風物詩として有名な伝統行事です。
和菓子店などでオリジナル商品が販売されていることも多いです。
「大文字焼き」という言い方もありますが、
京都の方と話す際は五山送り火が無難だといわれます。
京都まで行けない場合は、一部TVとネット配信で観ることができます。
ライブ配信される予定です。(KBS京都公式チャンネル)
京都観光navi公式のX(Twitterの新名称)でお知らせなど
最新情報が出る予定です。
また、臨時ライブカメラが19時ごろから加茂大橋と出町柳駅に設置され
混雑状況がyoutubeで観れる予定です。
【京都五山送り火】送り火の成り立ちと左大文字保存会の活動~行事に込められたご先祖様への思い~https://t.co/ZXcLxsKmw3
京都の人には馴染み深い「京都五山送り火」ですが、そもそもなぜ送り火を行うのか、その意味については知らない、という方もいるかもしれません。…— 京都観光Navi《京都市観光協会》 (@kyo_kanko) August 9, 2024
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