残暑が尾を引くなか、秋風が心地よく頬をなでる10月。
金木犀の甘い香りや、木々が少しずつ色づき始めます。
今年は、中秋の名月(十五夜)が10月にあります。
朝晩の冷え込みと日中の寒暖差に注意しながら、
日本らしい秋の風情を楽しみましょう。
10月の代表的な風物詩
中秋の名月（十五夜・芋名月）
2025年の十五夜は、10月6日（月）です。
満月は翌日7日になります。
月見団子を15個、ピラミッド型に積み上げ、里芋や栗、
ススキを飾る、おなじみのお月見の日です。
現代は、月を眺めながらワインを楽しんだり、
月見バーガーを味わうなど、楽しみ方も多様化しています。
スマートフォンの月撮影モードなどで撮影するのも、
現代ならではの楽しみ方かもしれません。
11月2日には、「十三夜（後の月・栗名月）」もあります。
十五夜と十三夜、両方の月を見ると
縁起が良いとされる「両見月」の風習が古くはありました。
秋の自然が織りなす絶景
紅葉狩りもそろそろ始まる頃かもしれません。
標高の高い山や北方からの紅葉前線が、里へ降りてきます。
京都の寺社仏閣、日光の山々、箱根の渓谷などが有名ですが、
猛暑の影響で葉焼けが心配されたり、見頃の最盛期ももう少し先です。
夜間のライトアップは、春の夜桜などと同様、
昼間とは違う幻想的な紅葉を楽しめるでしょう。
散歩に出かければ、自然と心も体もリフレッシュ。
朝の澄んだ空気の中の散策は、一日の活力源にもなります。
コスモス畑では、風に揺れるピンクや白の花々が
秋風に優しく揺れます。
都心でも楽しめ、例えば東京では昭和記念公園や浜離宮恩賜庭園など
また各地域の公園で、写真映えする景色が人気の被写体となっています。
季節の行事と楽しみ
10月1日の衣替えを機に、クローゼットも秋冬仕様へ。
薄手のカーディガンやストールを常備し、急な気温変化に備えましょう。
重ね着のおしゃれを楽しむ絶好の季節でもあります。
第2月曜日のスポーツの日(2025年は10月13日)周辺では、
運動会やウォーキングイベントが、各地で開催されます。
「スポーツの秋」を実感できる爽やかな気候は、
新しい運動習慣を始めるのにも最適です。
月末のハロウィン(31日)は、年々盛り上がりを見せるイベントに。
商品やテーマパークのほか、かぼちゃ料理やお菓子作り、仮装など
大人も子供も楽しめる秋の一大イベントとなりました。
他、京都で10月22日(水)に「時代祭」も開催されます。
平安神宮の大祭で明治時代に始まり、京の1000年の歴史を
2時間かけて振り返る、時代風俗行列がメインイベントです。
旬の味覚で秋を満喫
10月は食欲の秋本番。
栄養価が高く、体を温める効果もある旬の食材が勢揃いします。
さつまいもは焼き芋にすれば自然の甘みが引き立ち、
食物繊維も豊富で、腸内環境の改善にも効果的。
栗は栗ごはんや渋皮煮で楽しめば、ビタミンCやカリウムを
美味しく摂取できます。
きのこ類は免疫力アップに欠かせない食材。
しいたけ、まいたけ、えのきなど、種類豊富なきのこを
炊き込みご飯や鍋料理で楽しみましょう。
秋刀魚や鮭などの魚介類は、DHAやEPAが豊富で、
脳の活性化や血液サラサラ効果も期待できます。
柿やりんごなどの果物は、ビタミンやミネラルが豊富。
特に柿は「柿が赤くなれば医者が青くなる」という
ことわざがあるほど栄養価が高く、風邪予防にも効果的です。
10月の健康・生活アドバイス
秋バテを防ぐ7つの健康管理ポイント
気温差対策で体調維持
朝晩は15度前後、日中は25度を超える日も。
この10度以上の気温差は自律神経に大きな負担をかけます。
薄手のカーディガンやショールを持ち歩き、
こまめな体温調節を心がけましょう。
オフィスでは膝掛けを常備するのもおすすめです。
乾燥対策で潤いキープ
湿度が50%を下回る日が増え、のどや肌の乾燥が気になり始めます。
加湿器の準備はもちろん、のど飴や保湿クリームを使うのも良いでしょう。
1日1.5〜2リットルの水分補給を意識し、
温かいお茶で体の内側から潤いを保ちましょう。
感染症予防は早めの対策を
インフルエンザの流行に備え、早めの予防接種もおすすめです。
手洗い・うがいの徹底、人混みでのマスク着用、
室内の適度な換気と加湿で、ウイルスが活動しにくい環境を整えましょう。
秋バテは生活リズムの見直しから
「なんとなくだるい」「食欲がない」「よく眠れない」
といった症状は秋バテのサイン。
38〜40度のぬるめのお風呂に15分程度浸かり、就寝1時間前には
スマートフォンを手放して質の良い睡眠を確保しましょう。
朝日を浴びながらの軽いストレッチも効果的です。
食中毒にも油断は禁物
行楽シーズンのお弁当は、朝作ったものでも
気温によっては傷みやすくなります。
保冷剤を活用し、生ものは避けるなど工夫を。
きのこ狩りでは必ず専門家の判断を仰ぎ、
自己判断での採取・調理は避けましょう。
秋の花粉症対策
ブタクサやヨモギなどの秋花粉は、
9月下旬から11月にかけてピークを迎えます。
春の花粉症とは原因植物が異なるため、新たに症状が出る人も。
外出時のマスク着用、帰宅後の手洗い・うがい、
洗濯物の部屋干しなどで対策を。
運動習慣で心身リフレッシュ
紅葉狩りウォーキングや、公園でのヨガ、サイクリングなど、
秋の自然を感じながらの運動は心身のリフレッシュに最適。
週3回、30分程度の有酸素運動を目標に、
無理のない範囲で体を動かしましょう。
まとめ…秋の恵みを五感で楽しむ10月
10月は、目に映る紅葉、香る金木犀、味わう旬の食材、
肌で感じる秋風、虫の音に耳を傾ける…
まさに五感で秋を楽しめる贅沢な月です。
中秋の名月を愛で、日本の伝統文化に触れ、
旬の味覚で体を整え、適度な運動で心身をリフレッシュ。
そんな「丁寧な暮らし」を意識することで、
秋バテ知らずの健康的な毎日を送ることができるでしょう。
朝晩の冷え込みが本格化する前のこの時期こそ、
体調管理の基礎を整える大切な時。
風物詩を楽しみつつ、健康的な秋の暮らしを営み、
来月の立冬に向けて、心も体も準備を整えていきましょう。
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