立冬(りっとう)は冬の始まりを告げる日です。
紅葉など秋の行楽シーズンである一方、
年末の近づきを実感します。
立冬とはいつかや、気候、食べ物や行事などを紹介します。
立冬とは?立冬はいつ?
立冬は、暦の上で「冬の気配が立つ」頃で、立つは始まるという意味があります。
今年・2024年の立冬は11月7日(水)7:20です。
期間としての立冬は、11月7日~11月21日までをさします。
二十四節気の19番目にあたり、
太陽の黄経が225度に達する日を指します。
この日から、立春の前日までが「冬」とされます。
暦の上では冬だとテレビで見聞きしたりします。
しかし紅葉もこれからという秋真っ盛りの時期です。
このアンバランスさは、8月初めの「立秋」などと似ています。
二十四節気は、古代中国から伝わった区切りで、
太陰太陽暦(旧暦)で季節を表すために使われていました。
立冬の気候
立冬の頃は、一部の地域では、
冬の季節風である「木枯らし1号」が吹くとされます。
所によって「初雪」や「初霜」が観測されます。
北海道で平年、10月下旬から11月にかけて初雪が降ります。
ですが、日本の多くの地域ではまだ秋の真っただ中です。
立冬の頃の暖かい日は「小春日和」といわれます。
ただ、空気が本格的に乾燥しはじめ、冬の足音を感じます。
立冬の旬の食べ物
立冬は寒さに強い、甘みが増した作物が旬を迎える季節です。
だいこん(大根)
漬物や煮物、炒め物など幅広く使える根菜です。
サトイモ(里芋)
立冬の頃は、里芋がおいしい時期です。
デンプン質が増してねっとりとした食感になります。
おもに煮物や汁物などにして食べます。
リンゴ(林檎)
立冬の頃は、りんごが甘くなる時期です。
生で食べたり、ジャムやパイなどにして食べます。
かぼちゃ(南瓜)
立冬の頃は、かぼちゃがおいしい時期です。
煮物やスープなどにして食べます。
他にも以下のようなものがあります。
- ごぼう
- しょうが
- 冬瓜
- さつまいも
- 銀杏
- 白菜
- さんま
- ヒラメ
- 甘鯛
- 海老芋(京野菜)
その他料理
吹き寄せとは、色とりどりの季節の葉などが風に集められたような
風情を表現する料理で、和食やお菓子などで用いられます。
11月の亥の日に食べると病気や火事から逃れるという
「亥の子餅」も立冬の頃、和菓子店などに並びます。
11月の和菓子『亥の子餅』です😊古代中国から伝わった無病息災の行事が、長い年月をかけて日本風に変化して、茶道の炉開きの亥の子餅へと変化してきました。最近は、猪の多産にあやかり子孫繁栄を願う和菓子と言われています。 pic.twitter.com/C4xU7lSN3M
— 京菓子司 山科わかさ屋 (@yamashinawakasa) November 4, 2023
立冬は「ココアの日」
立冬はココアの日とされています。
森永製菓が制定し、日本記念日協会に2016年に認定されました。
冬の気配を感じ、ココアを飲み始める頃だからだそうです。
立冬の七十二候
山茶始開(つばきはじめてひらく)
【11月7日~11月11日頃】
つばきと読みますが、山茶花(さざんか)が咲く頃です。
10~12月頃の晩秋に咲き、つばきより寒さに弱いとされます。
地始凍(ちはじめてこおる)
【11月12日~11月16日頃】
大地が朝晩の冷え込み・寒暖差で凍り始めるころです。
早朝に霜柱などが見られます。
金盞香(きんせんかさく)
【11月17日~11月21日頃】
キンセンカではなく、水仙(スイセン)の花をさすといわれています。
黄色や白など種類がいくつかあり、春に咲くものもあります。
金盞花(きんせんか)は、主に早春~初夏に咲く橙色の花で、
こちらも寒さには強いとされています。
立冬の花・草木
立冬は、冬の始まりを告げる節気ですが、
まだ花や草木が咲いたり生えたりする頃です。
菊
菊が引き続き見頃を迎えています。
白や黄色や赤など様々な色の花が咲き、七五三やお正月飾りにも使われます。
菊は、長寿や清浄、高尚、心身の安定を象徴します。
水仙
白や黄色の花が咲きます。水仙は、自尊心や誇りを象徴します。
品種によって、1月~春に咲くものがあります。
毒があり、畑の近くに植えると野菜と間違えやすく危険な花です。
松
松は常緑樹であり、冬でも青々とした姿を保ちます。
不老不死や長寿を象徴します。
立冬の期間にある行事
祭り
立冬の頃に神社で行われる祭りで、五穀豊穣や無病息災を祈願します。
下鴨神社の「更衣祭」や、「神楽祭」などです。
商売繁盛や来年の幸福を願う「酉の市(とりのいち)」もあります。
餅つき
立冬の頃に幼稚園などで餅をつく行事をすることもあります。
餅米を蒸して、杵と臼でついて食べる楽しい行事です。
七五三
神社で子どもの成長を願うお祝いが行われます。
一般的に女子は3・7歳、男子は3・5歳に行うとされています。
11/15とされるのは旧暦15日が鬼宿日で、鬼が出ない日として
この日が選ばれたという説があります。
現代はあまり日にこだわらず、子どもの誕生日に行うこともあります。
七五三の家は親類などに赤飯を配る風習があります。
まとめ
11月に入り、冬とはいうものの、まだまだ秋の行楽を楽しめます。
しかし、年末年始まで1ヶ月ほどとなりました。
暖冬といわれても、秋のように暖かいわけではなく
朝晩などに防寒対策が必要です。
栄養豊富な旬の食べ物を食べたり、暖房や寝具、肌の乾燥対策、
寒い時期に役立つ防災グッズを備えたりしてみてはいかがでしょうか。
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