残暑見舞いとは、夏の暑さがまだ残る時期において
相手の健康や近況を気遣うお便りです。
この記事では、残暑見舞いの時期・書き方・例文や贈り物についてをご紹介します。
残暑見舞いを出す時期はいつからいつまで?
残暑見舞いを出す時期は、
二十四節気の「立秋(8月7日ごろ)」から「処暑(8月23日ごろ)」までを目安にします。
立秋の前日より前に相手に届くようなら「暑中見舞い」として出します。
出すのが遅れてしまった場合も、
遅くとも「白露(9月8日ごろ)」に入る前までには届くようにしましょう。
残暑見舞いの書き方のコツ
残暑見舞いの書き方は、以下のようなポイントがあります。
- 書き出しは「残暑お見舞い申し上げます」「残暑お伺い申し上げます」とします。
目上の方やビジネス関係の方には「お伺い」とするのが一般的です。 - 本文は「前文・主文・末文」で構成します。
前文では時候の挨拶や相手の健康を伺い、
主文では自分の近況や感謝の気持ちなどを伝え
末文では相手の無事を祈る言葉を添えます。 - 日付は詳細な日付ではなく、
「令和○年 晩夏」「令和○年 立秋」「令和○年 八月」などと書きます。 - 季節感を表す言葉や季語を使うと良いです。
例えば、「残暑」「秋暑」「残炎」「蝉しぐれ」「向日葵」「花火」などです。
季節の俳句や川柳を添えると季節感があります。 - 暑中見舞いと混同しないように注意します。
「盛夏」「向暑」「炎天下」などは暑中見舞い向けの言葉です。 - 相手に気を使わせたり、ネガティブになるような内容は避けましょう。
「病気になった」「体調を崩した」「仕事が忙しい」などは相応しくありません。 - 手書きが基本ですが、電子メールやLINEなどでも構いません。
その場合は、敬語や改行などをしっかりと使います。
残暑見舞いの例文
残暑見舞いの例文です。
例文1(知人向け)
残暑お見舞い申し上げます。
このたびは、ご結婚のお知らせを賜り、誠にありがとうございます。
お二人の幸せなご様子を拝見し、心よりお喜び申し上げます。おめでとうございます。
私は、夏休みを利用して家族で北海道に旅行に行ってまいりました。
涼しい風に吹かれて、爽やかな気分になりました。
お土産には、美味しいチーズケーキやジンギスカンを買ってきました。
残暑が厳しい折りですが、どうぞご自愛ください。また、お会いできる日を楽しみにしております。
令和5年 晩夏
山田太郎
例文2(ビジネス向け)
残暑お伺い申し上げます。
先日は、お忙しい中、ご面談の機会を頂きまして、誠にありがとうございました。
貴社の事業内容やビジョンに深く感銘を受けました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
私は、現在新規プロジェクトの立ち上げに向けて準備を進めております。
来月中旬にはプレゼンテーションの資料を完成させる予定です。貴社にとって有益な提案ができるよう努めてまいります。
猛暑が続く中、くれぐれもご自愛ください。また、ご連絡を差し上げます。
令和5年 八月
佐藤花子
例文3(知人向け)
残暑お見舞い申し上げます
立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いておりますが、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
私どもは、夏休みを利用して家族で海に行ってまいりました。
子どもたちは波に飛び込んだり、砂遊びをしたりと大はしゃぎでした。
私も久しぶりにリフレッシュできました。
このたびは、暑中見舞いをいただきまして、誠にありがとうございました。
心温まるお便りに感激いたしました。
まだまだ残暑が厳しい日が続きますが、どうかご自愛ください。
令和○年 晩夏
例文4(ビジネス向け)
残暑お伺い申し上げます
日頃は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
立秋を過ぎてもなお厳しい残暑が続いておりますが、
貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
弊社では、この度新製品の開発に成功いたしました。
今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
残暑もあとわずかとなりましたが、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
令和○年 立秋
例文5(友人向け)
残暑お見舞い申し上げます
夏も終わりに近づきましたが、元気にしていますか?
私は先日、高校時代の友人たちと久しぶりに再会しました。
懐かしい話や近況報告で盛り上がりましたよ。あなたのことも話題になりましたよ。
この夏は何か楽しいことはありましたか?また近いうちに会えると嬉しいです。
残暑もまだまだ続きそうですが、体調に気を付けてくださいね。
令和○年 八月
残暑見舞いのギフト・贈り物
残暑見舞いに物を贈る場合、立秋から処暑まで、遅くとも9月中旬までに送ります。
贈る際の熨斗は、紅白の水引に蝶結び(花結び)が一般的です。
目上の方や上司に贈る場合は「残暑見舞い」ではなく「残暑お伺い」と書きます。
季節を感じられるもの・健康を気遣うものがおすすめです。
飲み物
ゼリーやアイス、果汁100%のジュースなど、季節を感じられるものが喜ばれます。
コーヒーや紅茶、果実リキュールなどの大人向けのドリンク、
例えば北海道の名水とアイスコーヒー用豆を厳選したリキッドアイスコーヒーや、
アロマホップを贅沢に使用したクラフトビールなどもおすすめです。
スイーツ
女性や子どもがいる家庭には、スイーツのギフトが人気です。
マカロンやプリン、チョコレートなど、色や形が華やかで美味しいものが好まれます。
例えば、1682年創業のフランス「ダロワイヨ」のマカロン詰め合わせや、
国産果汁を使用した無添加ストレートジュースセットなどがおすすめです。
グルメ
暑さで食欲が落ちている方には、
食べて元気になれるグルメのギフトが喜ばれます。
そうめんやカレー、缶詰など、日持ちするものや手軽に食べられるものが便利です。
例えば、高級感あるパッケージで贈れる島原手延べそうめんや、
青森県産の食材を使用した日本酒に合うおつまみ缶詰セットなどがあります。
バスグッズ
入浴剤やボディソープなど、香りや効能にこだわったものが良いでしょう。
例えば、温泉避暑地に行ったような気分が楽しめる檜の香りがする枡の入浴剤、
環境にも手肌にも優しい洗剤ブランド「フロッシュ」のキッチン洗剤ギフトなどがあります。
残暑見舞いを送る人は少ない?
残暑見舞いを出す人の割合については、
一般的には暑中見舞いよりも少ないと言われています。
残暑見舞いを出す人が少ない理由は、
- 暑中見舞いを出した相手に対して、返事として出す場合が多く
新たに出す場合が少ない。 - 夏休みやお盆休みなどで忙しくなる。
- 暑中見舞いと似ていて、繰り返しになると感じる。
などが考えられます。
残暑見舞いを出すメリット
- 暑中見舞いを出せなかった相手に対して、
後からでも気遣いを伝えることができる。 - 暑中見舞いよりも受け取る人が少ないので、
相手の印象に残りやすくなる。 - 夏の思い出や秋の予定などを書くことで、
会話のきっかけになる。
といった点です。
まとめ
残暑見舞いは、日本の伝統的な文化の一つで江戸時代から始まったと言われています。
当時は、夏は病気や災害が多く、人々の命が危うかったため、
生き延びたことを報告したり、亡くなった人を悼んだりする目的で書かれました。
現在はそこまで深刻さはありませんが、暑さが厳しい中の季節の変わり目に、
大切な人や関係者に一通や贈り物を送ってみてはいかがでしょうか。
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