2025年の立秋は8月7日(木)です。
立秋は二十四節気の一つで、秋の始まりです。
意味や由来、風習や食べ物、過ごし方を解説します。
立秋とは?

立秋とは、二十四節気の第13番目の節気です。
読み方は「りっしゅう」です。
二十四節気は、太陽の動きに合わせて1年を24等分し、
農業の目安など、古代中国で季節の移り変わりを知るために使われました。
太陽の動きにもとづき、天候に左右されないため
種まきや収穫時期を知るために重要なものでした。
立秋は夏が極まり、
秋の気配が立ち始める日という意味です。
暦の上では立秋から、秋に入るのですが、実際の気候はというと猛暑が続きます。
古代では太陰太陽暦(月の満ち欠けを基準にする)を使っていたため
今私たちが使っている太陽暦では1ヶ月も日付が早くなってしまい、
真夏なのに秋?という状態になっているのです。
立秋以降の暑さを残暑と呼びます。
この日をさかいに手紙の文言が、暑中見舞いから、残暑見舞いに変わります。
2025年の立秋はいつ?

2025年の立秋は8月7日(木) 14:51です。
太陽が黄経(こうけい)135度に達する瞬間をさします。
太陽の通り道を黄道といい、春分点から東周りに
135度回った所が立秋とされています。
暦ではその日が立秋となりますが、天文学ではその瞬間とします。
毎年立秋の日が少し変わるのは、地球の公転周期が正確には365日ではないためです。
二十四節気は期間を指す言葉でもあります。
その場合は、次の節気・処暑(8月23日)までの
約15日間が「立秋の期間」となります。
立秋にまつわる文化や風習はある?

立秋の頃の行事は、お盆が主ですが、
以下が関係している出来事です。
- 残暑見舞い
日頃お世話になっている人に送る晩夏の挨拶状、お手紙です。
立秋以前の「暑中見舞い」が、立秋から「残暑見舞い」となります。
暑中見舞いは「盛夏」と書くのに対し、残暑見舞いは
「晩夏」「立秋」などの言葉が使われます。
8月中に送るのが一般的ですが、暑さが長引く場合は
9月に入ってもよいとされます。
ビジネスメールの結びも「残暑厳しき折」といった表現を使うと
季節感をふまえた丁寧な印象を与えます。 - 五山送り火
毎年8月16日に行われる、京都のお盆を締めくくる伝統行事です。
五つの山々に火を点け、あの世への道を明るく照らし
お盆の精霊(しょうらい)を送ります。
20:00ごろから各約30分間、東山に「大」が点火され、
松ヶ崎に「妙法」、西賀茂に「船形」、大北山に「大」(左大文字)
嵯峨に「鳥居形」が順番に浮かび上がる人気行事です。 - 仙台七夕まつり
仙台で、毎年8月6日から8月8日に開催される七夕祭りです。
伊達政宗の時代からの歴史があります。
仙台駅前から中央通り・一番町通りにかけてアーケード商店街で
七夕飾りや竹灯籠などが街を彩ります。公式サイト - 梅雨明けについて
梅雨は、6月から7月にかけて雨が多くなる期間ですが、
梅雨前線が北上せずに立秋を迎える場合は、梅雨明け宣言がされません。
その場合は、梅雨前線が秋雨前線となって南下していきます。
 ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄#ぼんぼり祭
毎年8月の立秋の前日から9日まで、
鶴岡八幡宮で開催される夏祭り。
立秋の前日には「夏越祭」
立秋当日には「立秋祭」
そして源実朝の生誕日の9日には…>>>続きはコチラからhttps://t.co/t7QXiRxbPr pic.twitter.com/E7mCwE4kdb
— 鎌倉市観光協会 (@kamakura_kyokai) August 2, 2024
立秋の食べ物

立秋には、特別な行事食・食べ物はありませんが、
旬の食べ物はこちらです。
- もも(桃)
夏の代表的な果物です。
甘くてジューシーで、水分補給にもなります。
桃は、立秋の期間にあるお盆に、
お供え物になることも多いです。
8月は、熟して甘さが強い桃が出回ります。
桃狩りや桃のスイーツが楽しめますが、
コンビニなど洋菓子で中国産が使われることもあります。 - とうもろこし(玉蜀黍、玉米)
甘みと香りが豊かな夏野菜です。
茹でたり焼いて、バターや塩で食べます。
とうもろこしは、ビタミンB1や食物繊維などを含んでおり
夏バテ予防に効果的です。
水で濡らしてラップをし、レンジで600wで5分後、
さらに5分置いておくとおいしく食べられるようです。 - ところてん(心太・心天・瓊脂)
海草から作られる、涼やかな和菓子です。
酢醤油・黒蜜などで味付けします。
(東は醤油・西は黒蜜が多いといわれています)
ところてんはカロリーが低く、水分や食物繊維を多く含んでいます。
消化吸収が良く、便秘やむくみの解消にも役立ちます。
暑い時期にぴったりな食材とされてきました。 - スズキ(鱸)
夏を代表する高級魚のひとつで、マダイ・ヒラメにも劣らない美味な白身魚です。
スズキは滑らかな舌触りを持ち、クセがないため、和洋中どんな料理にも合います。
洗い・刺身の他にも、塩焼きや味噌焼きなどの焼き物、
蒸し物、ムニエルなどにするのもおすすめです。 - 梨・ぶどう・いちじくといった果物、かぼちゃ・さつまいもなど
秋野菜が少しずつ店頭に出回り始めます。 - その他、体にこもる熱を取り除く食材として、
なす・きゅうり・ゴーヤなどの夏野菜があります。
立秋を過ぎたら食べ物に気をつけて😌
暑さが和らぎ、胃腸が冷えやすくなります。トマトやピーマンなど体を冷やす夏野菜は、体を温める紫蘇や生姜、ネギと一緒に食べ、頻度を減らしましょう。
スイカやメロンなど夏の果物も、体を温める紅茶やほうじ茶などと一緒に食べ、量や頻度を減らしましょう🍀 pic.twitter.com/GfyVlCGdn1
— 竹内美香穂@漢方の本陣薬局 (@mikaho_takeuchi) August 20, 2021
立秋の七十二候
七十二候は、各二十四節気に三つずつあり、
その期間の気候や自然の特徴などを表す言葉です。
初候・涼風至(すずかぜいたる) 8/7~8/11

涼しい風が吹き始める頃。
日中の暑さの中に、ふと混じる朝晩の風に
秋の気配を感じるかもしれません。
次候・寒蝉鳴(ひぐらしなく) 8/12~8/16

ヒグラシが「カナカナカナ…」と鳴き始める頃。
夏の終わりの切ないような鳴き声は、多くの人の心に響きます。
末候・蒙霧升降(ふかききりしょうこうす) 8/17~8/22

空気中の水分が冷やされて発生する霧。
昼夜の寒暖差が大きくなってきた証です。
和歌
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
藤原敏行(平安前期の貴族。三十六歌仙)/古今和歌集
秋が来たとはっきり目には見えないが、
風の音で秋の気配にはっと気づかされたことだよ。
という風情をうたっています。
おわりに

立秋は、暦の上では秋の始まりですが、実際はまだ夏真っ盛りです。
夏休みはたけなわ、お盆休みがこれからやってきます。
夏祭りもまだこれからという方も多いかもしれません。
しかし立秋を過ぎると秋の気配が強くなっていきます。
残暑には厳しい猛暑が続きますが、夏バテや熱中症を気をつけて
夏の時期を乗り切ってください。


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