2024年の処暑はいつ?意味や由来、旬の食べ物・伝統行事や風物詩

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二十四節気
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二十四節気の一つである処暑(しょしょ)は、
8月下旬の節気です。

処暑は、字でなんとなく感じられる
夏の暑さが少しずつ下火になっていく時期です。

2024年の処暑の意味・由来、風物詩、
食べ物や行事を見ていきます。

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2024年の処暑はいつ?処暑とは?意味と由来

晩夏の山頂

2024年の処暑の日は
8月22日(木)23:55です。

または8月22日頃~9月6日頃の期間をさします。

1年を24等分した二十四節気で、14番目(中気)です。
二十四節気では節と中が交互にきます。

処暑の意味は、
「夏の暑さがピークを過ぎておさまる頃」ということです。
「処」という字には「落ち着かせる・終わる」意味があります。

『暦便覧』(1787年の暦解説書)には、
「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」
と書いてあります。

日中は「残暑」というには厳しい暑さが続くが、
朝晩に、涼しい風や日ざし、秋のような空を
そこはかとなく感じることがある時季です。

処暑は天文学では、
「太陽黄経が150度に達する瞬間」を含む日とされます。

太陽黄経とは、太陽が黄道(地球から見た太陽の通り道)を移動する際の角度です。

黄道十二宮(黄道を30度ずつ十二等分した図)で
「処女宮」に相当します。

2024年から閏年のみ8月22日で、
その他は8月23日が2056年まで続くと予想されています。

処暑についての歴史

8/22・処暑の頃の青空

処暑という言葉は、古代中国から伝わったものです。
「七月中」という言葉で、この月の後半を表します。

「中」には「止まる」「収まる」というニュアンスもありました。

「七月中」が日本に伝わった際に「処」という字を当てたと考えられます。
「処」にも「止まる」「収まる」という意味がありました。

「処」には「落ち着く」「安らぐ」という意味もあります。
「七月中」の仏教行事である盂蘭盆会(うらぼんえ)や
お盆(おぼん)も関係しているかもしれません。

二百十日

台風で倒れた稲

処暑の間には、二百十日(にひゃくとおか)という日があります。
立春から数えて210日目にあたり、2024年は8月31日です。

この時期は台風が来やすいとされており、農家にとって三大厄日とされます。

翌日9月1日に「防災の日」があります。
1923年9月1日に発生した関東大震災を慰霊し、
災害に備える日として定められました。

「二百十日」という夏目漱石の短編小説もあります。
漱石が阿蘇山に登り、嵐に遭った経験をもとに書かれています。

旬の食べ物

シャインマスカット
シャインマスカット

処暑に旬を迎える食べ物は、以下のようなものです。

  • イチジク
    ビタミンやカルシウムなどが豊富な果物です。
    冷やして生で食べるか、ジャムやドライフルーツにします。
  • トウモロコシ
    甘みと香りが特徴的な夏野菜です。
    茹でる、バターを塗る、スープやサラダなどにします。
  • ブドウ
    ポリフェノールやビタミンCなどが含まれる果物です。

    上のほうが甘く、皮ごと食べるとさらに栄養価が高まります。
    2006年に登場したシャインマスカットが人気です。
  • マグロ
    高タンパク低カロリーな魚で、
    赤身や中トロ、大トロなど部位によって味が異なります。
  • サバ
    オメガ3脂肪酸、ビタミンB12などが豊富な魚で、
    血液サラサラ効果、貧血予防などがあります。
  • イワシ
    よく食べられるのはマイワシで、青魚でDHAやEPAなどが含まれています。
    目刺しになるウルメイワシや、煮干しなどのカタクチイワシもあります。
いわし
イワシ
焼きとうもろこし
焼きとうもろこし
いちじくの実
いちじく

旬の植物

処暑に旬を迎える植物・花は色々ありますが、
萩やススキ、むくげ、なでしこなどが有名です。

萩は秋の七草のひとつで、紫や白の小さな花を咲かせます。
古くから和歌や俳句に詠まれ、秋の風情を感じさせます。

萩の花

他にも、

  • キク
    秋の花の代表格で、多彩な花を咲かせます。
    キクは長寿や繁栄を象徴する花としても知られます。
  • クズ
    つる性の植物で、白やピンクなどの色の花を咲かせます。
    クズは食用や薬用にもなりますが、
    繁殖力が強く雑草化しやすい草です。
  • サルスベリ(百日紅)
    街路樹などにある幹がすべすべした木です。
    一つの花は早く終わるのですが、次々と新しい花が咲くため
    夏~秋にかけて長く見頃です。
クズの花
クズ
さるすべり
サルスベリ

虫では、マツムシなどの声が聞こえる所もあります。

処暑の頃の伝統行事

処暑の時期には、日本各地で様々な伝統行事が行われます。

その中でも有名なものをいくつか紹介します。

吉田の火祭り(山梨県)

富士吉田の火祭り
吉田の火祭り

吉田の火祭りは、8月26日と27日に山梨県富士吉田市で行われる火祭りです。

富士山の麓にある北口本宮冨士浅間神社・諏訪神社の例大祭で、
富士山の噴火をしずめる奇祭とされ、千本の松明が夜空を照らします。

おわら風の盆(富山県)

風の盆

おわら風の盆は、9月1日から3日にかけて富山県富山市八尾地区で行われる盆踊りです。
古くから伝わっている民俗芸能です。

この踊りは、この時期の風雨をしずめ、
豊作祈願を願うために始まったと言われています。

踊りの曲は「越中おわら節」と呼ばれます。

地蔵盆(関西地方)

地蔵盆の灯明

地蔵盆は8月23日頃に、
京都を中心とした関西地方で主に行われる行事です。

地蔵菩薩とは、子どもや旅人を守護する仏教の菩薩です。
地域の子供たちが地蔵菩薩の像や塔を水で洗い、
お供え物をしたり、お参りしたりします。

家々からお菓子やお金などをもらったりし、
「地蔵さんまいり」と呼ばれます。
最近は少子化などで、関西でも行事が減りつつあります。

大曲の花火・全国花火競技大会(秋田県)

大曲花火

大曲の花火は、1910年(明治43年)から続く、
秋田県大仙市の花火大会です。
8月の最終土曜日に行われ、2024年は8月31日(土)です。

発数は約18000発。
質・量ともに日本最高峰の花火大会といわれています。

処暑の頃の風物詩

秋が旬・里芋の葉
台風の後の里芋畑

処暑の季節には、秋を感じさせる風物詩がいくつもあります。
その中でも代表的なものをいくつか紹介します。

虫の声

虫の籠

処暑の頃から、夜になると虫たちが鳴き始めます。

コオロギやスズムシ、キリギリスやヒグラシ、マツムシといった
様々な種類の虫が秋が近いことを告げます。
セミはだんだん静かになって去っていきます。

虫の声は、古くから和歌や俳句にも詠まれてきました。

月見

月見

処暑の頃から、夜空には満月が輝き始めます。
秋は月が特に美しく見える季節です。

日本では古来より月を観賞する習慣がありました。
これを「月見」と呼びます。

月見は、お盆や中秋節などと関係している場合もありますが、
特に十五夜(中秋の名月)が有名です。
※今年は9月17日(火)

この日は、家族や友人と一緒に庭や窓辺から月を眺めたり、
団子や栗などのお供え物をしたりします。

また、ススキや萩などの花を飾ったり、
笛や琴などの楽器を奏でたりすることもあります。

台風

土のう

処暑の頃は、二百十日(2024年は8月31日)などがあり
台風・水害が気になる季節です。

この時期の強い風は野を分けて吹くという意味で
「野分(のわき)」という古称があります。

台風時は、暴風雨により交通機関が乱れたり
エアコンの室外機が風雨で壊れたりすることもあります。
転倒した場合は、念のため点検をしたほうが良いとされます。

9月1日は防災の日です。

秋の気配

8月のうろこ雲

暑い中でまだ早いですが、秋の行楽や
紅葉の季節への準備期間に入ってきます。

紅葉は、寒暖差や日照時間などによって色づき方が異なり、
11月~12月にかけて見頃を迎えます。

新学期

学校の下駄箱

小・中・高校など多くの学校で、この時期に夏休みが終わります。
2学期・秋学期を、夏休みの思い出を胸に迎える時期です。

夏休み明けはメンタルが不安定になりやすく、
毎年ニュースがありますが、危険な時期であるといわれています。

きつい時は無理をしすぎず、身近な信頼できる人、
最悪Yahoo知恵袋などでもいいので相談してみてください。

七十二候

綿花
綿

七十二候とは、二十四節気の季節の変化を、
5日ごとに自然の風物などの言葉であらわしたものです。

  • 初候
    綿柎開(わたのはなしべひらく)8月22日~27日
    綿花が開き始めるころ
  • 次候
    天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日~9月1日
    天地の暑さが鎮まり始めるころ
  • 末候
    禾乃登(こくものすなわちみのる)9月2日~9月7日
    稲穂が実り垂れるころ

処暑の七十二候は、夏から秋へと移り変わる季節の移ろいを感じさせます。

【綿柎開(わたのはなしべひらく)】
綿花は、綿を作るために重要な植物で
日本でも古くから栽培されてきました。
綿を包むがくがはじけて開き、糸や織物になります。

【天地始粛(てんちはじめてさむし)】
夏至から数えて45日目ごろにあたり、
太陽の高度が低くなり、日中でも涼しくなってきます。

【禾乃登(こくものすなわちみのる)】
稲作が盛んな日本では豊作を願う時期で、
収穫に向けて準備がはじまります。

稲刈り

おわりに

納涼の線香花火

二十四節気の一つである「処暑」についてご紹介しました。
処暑は、晩夏の暑さの中に秋の気配が感じられる時期です。

ただ、近年は残暑が長引き、秋が短くなっています。

涼しい夜長・紅葉など、美しい秋を無事に迎えるために、
胃腸の不調、寒暖差、気圧痛などに注意してください。


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